Stargz Snapshotter: イメージのpullを省略してcontainerdでコンテナを高速に起動する

Japanese Lt Session 5m

概要

イメージのpullはコンテナ起動処理のうち最も時間のかかるもののひとつです。その根本的な原因はOCI Image Specを含む現状の標準的なイメージ形式にあり、この仕様のイメージを用いる場合、コンテナはイメージ全体のダウンロードが完了するまでコンテナを起動できません。しかしながらそのイメージを構成するデータのうち、コンテナの実行時に実際にアクセスされるのは多くの場合ごく一部です。

このセッションではその解決策のひとつとして、CNCF containerdでオープンソースとして取り組まれているnon-coreサブプロジェクト「Stargz Snapshotter」(https://github.com/containerd/stargz-snapshotter)を紹介します。このプロジェクトはイメージのpulを省略することでコンテナを高速に起動できるようにすることを目指しており、新たなイメージ形式としてGoogleからオープンソースとして提案されたOCI互換のイメージ形式「stargz」(https://github.com/google/crfs)を活用しています。これによりイメージ全体のダウンロード完了を待つことなく、例えサイズの大きなコンテナでも高速に起動することが可能になると期待されています。発表者である徳永はcontainerdコミュニティにおいてStargz Snapshotterサブプロジェクトを立ち上げ、現在はそのメンテナを務めていることから、発表にはその実装の概要や使い方に加えて、サブプロジェクト立ち上げの経緯、さらにその最新動向や他のオープンソースプロジェクトとの統合の状況などのより踏み込んだ内容も盛り込まれる予定です。

登壇者

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